古民家暮らし 地域おこし協力隊

古民家の残置物、着物の虫食いと地域資源が朽ちていくことに思う。

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どうもこんにちは、岐阜県郡上市にて古民家暮らし一年生でございます。

地域おこし協力隊として移住するにあたって地域の方を通して、古民家を持て余している大家さんを紹介していただき、比較的安価に住ませてもらってます。

正確な築年数は不明ではあるのですが、周りの方のお話を聞くとだいたい80年くらいだろうとのこと。囲炉裏があるとか、そういうレベルの古民家ではありませんが、キジの剥製があったり、戦時中を思わせる品が置いてあったりと、まぁかなり古民家です。

7年前くらいまで住んでいた大家さんが亡くなられてからはずっと空き家となっており、手入れは都市部に住んでいる現大家の息子さんが年に数回行っている程度です。

一階はある程度居住感があるのですが、二階は大広間?のような感じで、いまは古い食器やタンスに入った衣類、その他残置物が置かれている状況です。

山間部は冬になると大量のカメムシが住宅に押し寄せます。特に隙間が多く、人の活動も少ない古民家の二階はカメムシ基地となってしまい、一冬を越すと力尽きたカメムシの残骸が大量に発生し、古民家を痛めます。

というわけで重たい腰を上げ、現管理人であるぼくは二階の掃除に取り掛かり、まぁ失礼ながらタンスの方も開けて手入れをさせていただきました。

するとそこにはたくさんの着物たちが。

クリーニングを済ませたあと、そのままタンスで眠り続けてた着物がたくさん。しかもどれも風情があってとても価値がありそう。着物に興味があるぼくとしてはワクワクしてきます。

しかしそれぞれをよく見ると、所々に小さな穴が・・・。

それもそのはず、タンスに入っていた防虫シートはとっくの昔に効果がなくなっているし、場所によってはシートすら入っていない。

もったいないな・・・。

とにかくそう思いました。

着物はしっかり使えば非常に長く使えるし、シミなどができても対策はある。

もともと作る時だってしっかり仕立てたであろうその着物たち。世間でもいま着物の価値が再任されているこのご時世に、この状態はあまりにももったいないことだと感じました。

着物って、かつてご年配の方が着てた、渋いデザインのものをいまの若い人が着たってとても似合うと思うんですよね。

なんというか、この自分たちの上の上のあるいはそのまた上の世代のおじいさんおばあさんが着ていたものが、我々の世代に受け継がれて着ていけるって素晴らしいことなんじゃないかなと、ぼくは思うのです。

(ちなみにまさにそういった着物のストーリーが描かれているのが山崎零先生のこちらの漫画。絵がめっちゃ綺麗。無料で読める巻も多いです。)

協力隊として地域の方達と関わる中でも、ご自宅で着物を眠らせてしまっているというお話は聞きますし、おそらく同様のことはあちこちでおこっているでしょう。

地域の資源で使われていないもの、価値が見出されていないもの、に再度光をあて、地域を盛り上げていきたいというのはなんだかんだ自分の地域おこしの大きな理念だと思っています。

今日の掃除での発見を通して、地域で、ひいては日本中で眠っている着物たちに息を吹きかえらせたいと思ったのでした。

まずは小さな活動として地域内でみなさんと着物の話をして、保管や活用について少しずつお話させていただけたらと思っています。この家のものはとりあえず防虫剤を追加して虫食いを食い止めたいと思います。

めずらしく思ったことをつらつらと呟いてみました。

どこか別の地域で活動するみなさんも、ぜひ着物資源、探してみてください。

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